第6期の活動報告

第6期(2006年6月~2007年5月)の集会は通常の合宿形式ではなく、緊急的に開催されたシンポジウムを持って替わりとすることになりました。
発端は昨年(2006年)4月、警視庁生活安全局の諮問機関「バーチャル社会のもたらす弊害からこどもを守る研究会」が設置され、公的機関である本研究会の最終報告書において、様々なメディアと共に同人誌及び同人誌即売会が取り上げられるという、極めて異例の事態が発生したこと。
この状況を受け、急遽「全国同人誌即売会連絡会」並びに、「COMIC1」、「全国同人誌印刷業組合」後援による、「同人誌と表現を考えるシンポジウム」を開催することになりました。

2007年5月19日に開催された当シンポジウムは、豊島区公会堂の800席の会場が満席となり、同人関係者の関心の高さを感じさせるのに十分な熱気で溢れていました。
第一部では同人誌即売会や印刷所、同人誌専門店の現場では実際にどのようなわいせつ表現規制や、18歳未満の一般参加者に対するゾーニングが行われているかについて、具体的な事例を挙げながらの説明等を中心とした議題で進行しました。
第二部では第一部の同人界の現状を受けるかたちで、有識者による、前述の警視庁の研究会最終報告書や、刑法第175条・青少年環境育成保護条例・児童ポルノ法とマンガ表現の関わりや今後のあり方等について、幅広い討論がなされました。
この内容はコミックマーケット72カタログの「AIDE新聞」内に抄録が掲載されましたのでご参照ください。

シンポジウム終了後は、連絡会参加団体の出席者と、当日のパネリスト、サークル、印刷所、書店、スタッフなどそれぞれの関係者を交えた親睦会を行い、有意義な交流が出来ました。
今後も情勢を鑑みつつ、随時こうした活動を行なっていきたいと考えています。